大統領の弾劾

受講生の皆さん、こんにちは。

私はできるだけ政治的なメッセージは控えたいと考えています。しかし、現在のアメリカ大統領の行動については、強い怒りを覚えています。皆さんにも、ぜひ一度その言動について考えてほしいと思います。

まず、170名以上の女子生徒がアメリカ軍の女子学校攻撃によって命を落としたと報じられています。この件については「調査中」とされ、明確な説明がなされていません。次に、イラン人を「動物」と表現した発言、さらに「従わなければ文明を破壊する」といった趣旨の発言もありました。これらは、冷静な政治家の言葉とは思えないものです。

現在、アメリカ国内でも大統領の責任を問う動きが出てきています。

ここからは、英語学習として重要な語彙とともに、この問題に関係する仕組みを説明します。

アメリカの大統領(president )は非常に大きな力(power )を持っています。そのため、大統領が問題を起こした場合には、責任(responsibility )を問う制度が用意されています。代表的なものが「弾劾(impeachment )」と「刑事裁判(criminal trial )」です。

まず「弾劾(impeachment)」とは、「この人物は大統領としてふさわしくない」と議会(Congress )が判断し、職を辞めさせるための手続きです。もし弾劾が成立すれば、大統領はその地位(position )を失います。ただし、これは政治的(political )判断であり、刑務所(prison )に入るかどうかとは別の問題です。

一方、「刑事裁判(criminal trial)」は、法律(law )に違反したかどうかを裁判所(court )が判断する手続きです。有罪(guilty )となれば、罰金(fine )や刑罰(punishment )を受ける可能性があります。

ドナルド・トランプは、この2つの制度の両方を経験した特異な存在です。在任中(in office )に2度弾劾されましたが、いずれも最終的には無罪(not guilty )となり、職を続けました。しかし、退任後(after leaving office )には刑事裁判にかけられることとなりました。

ここで重要なのは、大統領という特別な立場(special position )にある人物は、在任中に刑事責任を問うことが難しいと考えられている点です。そのため、まず弾劾によって政治的責任を判断し、その後必要に応じて刑事裁判が行われるという流れになります。

このようにアメリカでは、「政治的責任(political responsibility )」と「法的責任(legal responsibility )」を分けて考えることで、強い権力を持つ大統領であっても適切にチェックできる仕組みが整えられています。これは、権力の暴走(abuse of power )を防ぐための重要な制度です。