友とするに悪き者

吉田兼好は『徒然草』の中で、「友とするに悪き者、七つあり」と述べ、その中に「病なく、身強き人」を挙げています。いかにも不思議な言葉だと感じます。健康で丈夫な人こそ、理想的な友なのではないでしょうか。しかし兼好はあえて「病を知らぬ者」を友として避けよと説いています。その真意はどこにあるのでしょうか。

病を知らない人は、他人の痛みを理解しにくいものです。自分が倒れた経験がなければ、苦しむ人にかける言葉も、心のこもったものになりにくいでしょう。反対に、病を知る人は、人の弱さや限界を身をもって感じています。だからこそ、相手の沈黙やため息の奥にある思いを察することができるのです。兼好の「病なく、身強き人を避けよ」という教えは、単に身体の強さを問題にしているのではなく、「思いやりを欠いた強者への戒め」だと考えられます。

兼好が重んじるのは「優位」ではなく「共感」です。上に立つ者や、常に健康でいられる者は、しばしば他者の苦しみを“知らず”に生きてしまいます。その無自覚こそが、人と人とのつながりを損なう壁をつくるのではないでしょうか。

ちなみに、今日は私自身が偏頭痛に悩まされており、起きて作業をすればズキズキと痛み、横になるということを繰り返しています。そんな自分の姿を思うと、少し情けなくもありますが、一日一話の約束を履行すべく、今日はこの話をもって許していただこうと思います。

  • それにしても、昨日と今日、英検を受験した皆さんの様子が気になるところです。報告をくれた人もいれば、不明の人もいます。それぞれがどんな状態で試験を終えたのか、思いを馳せながら、大人しくしている今日です。
英語学習法

前の記事

リスニング力強化
英語全般

次の記事

高市早苗さんの若い頃