東後勝明 先生

東後勝明先生

受講生の皆さん、こんにちは。

やはり、夏は掃除に限りますと昨日のメッセージにも書いた通り、掃除をすると心がすっきりし、気持ちの整理にもつながります。部屋全体に手が回らなくても、せめて机の上だけでも物を片付けて整えるようにしています。余裕があれば、本棚にも手を伸ばします。

大学時代の本はすべて処分しましたが、高校時代の参考書の一部はいまでも残しています。今朝、本棚の本を移動していたところ、ふと手に取ったのが、懐かしの『NHKラジオ英語会話』のテキストでした。この番組は、私が深く尊敬する英語教育の第一人者・東後勝明先生がご担当されていたものです。

東後先生はすでにご逝去されていますが、私の中では今もなお、心の師として生き続けています。

昭和50年代、NHKラジオで『英語会話』講座を担当され、発音指導においては「日本で右に出る者はいない」とまで評されるほどの実力者でした。

私は高校時代、この東後先生の講座を、3年間一日も欠かさず聴いていました。修学旅行の朝でさえ、友人が眠る部屋の片隅で、イヤホンを通して講座に耳を傾けていました。

勉強の質はさておき、「この講座だけは絶対に欠かしたくない」という気持ちが、私の原動力でした。

それから時が流れ、私が40歳近くになったころ、教員研修の機会に、なんと東後先生を奈良にお招きすることになったのです。私は主催者の一人として、また接待係として、先生をご案内する役を務めることになりました。

講演が終わり、控室で先生が少しくつろがれているとき、私は高校時代に使っていた『ラジオ英語会話』のテキストを取り出し、当時の思い出を語りながら、1ページにサインをお願いしました。

すると、先生の目に涙が浮かび、「東京に来られたら、ぜひここにいらしてください」とおっしゃって、名刺を手渡してくださいました。そこには、「早稲田大学教授 東後勝明」と、堂々とした漢字が記されていました。

私はその名刺を長らく大切に保管していたのですが、残念ながら、いつの間にか紛失してしまいました。

下の写真は、先生からサインをいただいた当時の英会話テキストです。テキストの表紙には「昭和52年」とあり、今の皆さんのお家の方でさえ、まだ生まれておられなかったかもしれません。

部屋の掃除をすると、こうした思い出に手を止めてしまい、時間をロスしてしまうのですが、不思議なことに、それが新たなやる気につながります。

余談ですが、東後先生ご自身も、下宿で英語の発音練習をして迷惑がられ、押し入れの中でこっそり練習されたことがあるそうです。さらに、墓地で練習していたところ、警察官に職務質問を受けたという逸話まで残っています。

皆さん、英語を極めるためにも多少変な人でいましょう。

(写真ブログでは省略)

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