L と R の発音の違いは重要なの?

受講生の皆さん、こんにちは。

今日は、「言葉は文脈で聴き取っている」というお話をします。

私が大学生のとき、英語音声学の先生から聞いた、今でも忘れられない話があります。

ある発音に関する実験の話です。

実験の内容

実験では、複数の英語ネイティブの話し手(発話者)と、同じく英語ネイティブの聞き手(被験者)が協力しました。

まず発話者には、「I went to the zoo and saw a lion.(私は動物園に行ってライオンを見てきた)」という文を読み上げてもらいます。ただし、“lion”の部分だけ、わざと間違えて“rion”と、[r] の音で発音するように指示されました。

次に、その音声を聞いた被験者たち(聞き手)には、「今聞いた文を文字で書き取ってください」とだけ指示されます。つまり、「lion」ではなく「rion」と発音されたとは一切知らされていません。

このテストは何十人ものネイティブ同士で繰り返し行われたそうです。

驚くべき結果

さて、実験の結果はどうだったと思いますか?

なんと、すべての被験者が “lion” と正しく書き取ったのです。

つまり、[r] の音で発音されていたにもかかわらず、聞き手の脳は「zoo(動物園)」という文脈から、“lion” 以外にはありえないと自然に判断したのです。

後になって発話者が「実は私は “rion” と発音していた」と伝えても、聞き手は「いいえ、あなたは “lion” と言っていた」と信じて疑わなかったそうです。

先生のことば

この結果をもとに、先生はこうおっしゃいました:

「ネイティブスピーカーに“LとRを区別しているか”と聞くと、“もちろん”と答えるけれど、実際には文脈の力で補って聞き取っていることが多いんです。だから、皆さんもあまり神経質になる必要はありませんよ。

ただし、“Read it” と “Lead it” のように、どちらも意味が通る文脈では、発音の違いが非常に重要になるのも事実です。」

 

私がこの話から学んだこと

この話を聞いて、私はいくつかのことを学びました。

  1. ネイティブでも L と R の違いを「文脈」で補っているという事実。

     → 発音練習の場では正確さが大事だけれど、日常会話ではそこまで神経質にならなくても、意味はちゃんと伝わるということです。

  2. 自分の知らない語彙や表現は、正しく発音されていても聞き取れないということ。

     → 結局、「耳」で聞くのではなく、「頭(理解力)」で聞いているのだと思いました。

皆さんなら、この話から何を学びますか?

  • 文脈の力を信じて、間違いを恐れず話してみようと思えましたか?

  • それとも、「やっぱり発音練習は大切だな」と感じましたか?

  • あるいは、「知らない単語は聞き取れない」という点に納得されたでしょうか?

どんな気づきも、きっと英語学習のヒントになります。

ぜひ、感じたことを自分の英語学習に活かしてみてください。

早川敬介

 

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