國弘メソッド
楽しく続ける「ひたすら音読」──國弘メソッドの魅力
英語を学ぶうえで、どんな練習法が最も効果的なのでしょうか。その問いに対して、かつて「同時通訳の神様」と呼ばれた國弘正夫氏は、「只管朗読(ひたすら音読)」という一つの答えを残しました。國弘氏は同時通訳者として活躍する傍ら、自身の英語学習経験に基づいてこのメソッドを提唱し、多くの学習者に影響を与えました。
「只管朗読」は、単に英文を声に出して読むだけの方法に見えるかもしれません。しかし、その真の目的は「自分の言葉で英語を話す力」を育てることにあります。つまり、繰り返し音読を通じて英語を体に染み込ませ、最終的には自分の思いや考えを英語で自然に表現できるようになることを目指しているのです。
とはいえ、音読を続けるのは決して簡単ではありません。多くの人が「単調でつまらない」「効果が実感できない」と感じ、途中でやめてしまうのも事実です。そんな悩みに応えるように、國弘メソッドでは音読を“楽しく続ける”ための三つの秘訣が紹介されています。
第一の秘訣は、「自分の好きな話題を選ぶ」ことです。興味のあるテーマであれば、練習そのものが楽しくなります。たとえばスポーツ、音楽、旅行など、自分の心に近い話題を選んで、その分野の語彙を使って練習することで、学びが自然と深まります。
第二の秘訣は、「バリエーションをつける」ことです。同じ英文でも、単語を入れ替えたり、肯定文を否定文に変えたり、疑問文にしてみたりすることで、飽きずに繰り返し練習できます。英語の文法や語順の感覚も、こうした遊びの中で身についていくのです。
第三の秘訣は、「簡単な文から始める」ことです。最初から難しい英文に取り組むと、つまずいてやる気がなくなってしまいがちです。まずは短くてやさしい文から始めて、発音やイントネーションに慣れ、徐々にステップアップしていくことが大切です。
この「ひたすら音読」は、派手なテクニックこそありませんが、英語の基礎力をしっかりと築ける、まさに“地味で確かな近道”と言えるでしょう。継続さえすれば、確実に力がつく。その安心感こそ、國弘メソッドの最大の魅力かもしれません。
英語を「使えるようになりたい」と願うすべての人に、この音読の力をぜひ一度、体験してほしいと思います。
