受講料1万円は高いか安いか。
教育の値段──1万円の月謝は高いか、安いか?
「GIFT ME JAPANの月謝、1万円って高いでしょうか?」
現在は、60分✖️4回、又は30分✖️8回。いずれかのタイプで指導しています。
今日は、私の体験を通して、私なりの答えをお話ししたいと思います。
──まだ大学を卒業して間もない頃のことです。
私は非常勤講師として予備校に勤めながら、生計を立てるために家庭教師の仕事もしていました。
奈良にあった、今はなき家庭教師派遣センターに登録したところ、すぐにいくつかのオファーがきました。その中のひとつが、「半年ほど継続して見てほしい」という依頼。生徒は中高一貫校の中学3年生。学校には厳しい内規があり、「上位4分の3以上の成績でなければ高校に内部進学できない」というルールがあったのです。
当時の私は西大寺に住んでおり、そのご家庭へは電車を2回乗り継いで通っていました。週1回、2時間の指導。謝金は交通費込みで月25,000円。標準的な額だと思いましたが、「この子の力になりたい」という思いだけで十分でした。
私は、ノートの取り方や本の読み方、印のつけ方といった基本から丁寧に教えました。1ヶ月、2ヶ月と経つうちに、少しずつ成果が見え始め、3ヶ月後には学年の成績が飛躍的に伸び、内部進学が確実となったのです。
「もう大丈夫だろう」と思っていたある日、授業の帰り際、玄関でお母様に引き止められました。
「先生、もう少しだけお願いできませんか? 高校に入ってからも、引き続き見ていただけませんか?」
そして、ふとした調子で尋ねられたのです。
「ところで先生、会社からはいくら受け取っていらっしゃるのですか?」
「25,000円です」と答えると、お母様の表情が凍りつきました。
「先生、私、あの会社に毎月10万円支払っているんですよ」
その声には、驚きと戸惑い、そして申し訳なさが滲んでいました。もちろん、派遣会社がどれだけ中間マージンを取るかは自由です。でも、その現実を目の当たりにしたお母様はこうおっしゃいました。
「もう、直接お願いできませんか? 先生に10万円、喜んでお支払いします」
私は契約上、個人契約が禁じられていたため、その場ではお断りしました。すると彼女は静かにこう続けました。
「では、1ヶ月だけ間を空けて、“たまたま知り合った”ことにしてお願いできませんか?」
私は答えました。
「今まで通り、25,000円で構いません。それ以上は受け取れません。それでよければ、これまでと変わらず、精一杯教えさせていただきます」
──私は金によって、教育の中身を変えたくなかったのです。
この話を友人にすると、「君は人が良すぎる」と笑われました。
けれど私は、自分の信念に従いました。
とはいえ、そのご家庭がそこまでの金額を支払っていたことを知り、私は契約していた派遣会社に不信感を抱き、辞めることを決意しました。
その後、1ヶ月のブランクを経て、個人契約の形で指導を再開。結局、その生徒とは大学合格まで共に歩むことになりました。
そして私は、ひとつの事実に気づかされたのです。
──なぜ、あの生徒はあの時あそこまで真剣に勉強できたのか。
それは、「月10万円」という重みが、ご家庭にも本人にも、「何としても結果を出さなければならない」という強い覚悟を与えていたからかもしれません。
私は変わらぬ熱意で教えていました。けれど、学ぶ側の“本気度”は、支払う金額によって左右されることがある――それが現実なのです。その生徒のやる気は変わりませんでしたが、最初の学費を思うとそういうことです。
塾や予備校の月謝や学費の高いところほど成果が出るという矛盾した現実にぶち当たります。
教育とは、本来、無償であるべきだと信じています。けれど、人はお金をかけることで、意識が変わる。
それは切なく、けれど確かな事実です。
現在、GIFT ME JAPANでは月謝を1万円に設定しています。
高いと感じる方もいるかもしれません。でも私は、この1万円を以下の理由で正当だと思っています。
私には夢があります。
志ある優秀なコーチたちがGIFT ME JAPANに集い、それだけで生活が成り立つような仕組みをつくりたいのです。
たとえば、国民の平均年収と言われる500万円を得るには、40人の生徒に月1万円で教える必要があります。しかし、40人をマンツーマンで丁寧に指導するのは現実的ではありません。
質を保ち、真摯に向き合うには、20人前後に月2万円――それが、理想的なバランスかもしれません。
世の中には、月3万円、5万円という講座もあります。私は高すぎると感じますが、だからこそ人は「やらなければ」という気持ちになる。それもまた事実です。
私の願いはただひとつ。
金額に関係なく、すべての人が「本気で学ぶ」ことの価値に気づくことです。
でも、その“本気”を引き出すためのきっかけとしての1万円は、決して高い投資ではないと私は思っています。
英語の力は、一生の財産になります。
そしてその力は、真剣に向き合った人の中に、必ず宿ります。
特に、未成年の受講生の皆さんへ。
この1万円は、保護者の願いや期待が込められた大切なお金です。
どうかその重みを感じながら、心を込めて学んでほしい。
私自身も、その思いを背負って教えています。
